レポートってどう書けばいいのですか?
☆レポートを書くときの視点を次に紹介します。参考にしてください。
1.自分と差別とのかかわりを書く。そのときに自分がどういう立場であったのか、自分の差別性と向き合う。
・自分がこれまでに出会った被差別の立場にあった子どものこと
・自分の部落問題との出会い
・自分自身の子どもの頃のこと
2.「(自分が)気になる子」(Aさん)を中心に事実を書く。
(1)具体的な事実を書き出してみる。(憶測ではなく事実を書く)
◇クラスの中や学校にいる「(自分が)気になる子(Aさん)」のこと
・自分とAさんとのやりとり、Aさんの行動・表情
・Aさんが発した言葉、作文や日記
・保護者の姿(電話や連絡帳での実際の言葉)
◇Aさんとまわりの子たちとのつながり
・Aさんとまわりの子どもとの会話ややりとり
・Aさんのことについて他の子どもが言ってきたこと
・他の子どもの保護者が言ったこと
(2)(1)の事実をもとに、AさんやAさんの保護者の状況や背景を書く
◇学校や家庭・地域で、Aさんや保護者はどんな状況にいるのか
・学校でのAさんの状況
・家庭でのAさんや保護者の状況
・Aさんや保護者のきつさは何なのか?
(自己の力ではどうしようもないこと)
◇なぜ、その子が気になるか
・気になる子の背景には、自分自身と重なることがあるかもしれない
(3)具体的なとりくみを書く
◇Aさんと自分がどうやって関係をつくっていったかを書く。
・一緒に遊んで何を感じたか。
・日記、交換ノートから何を読み取ったか。
・放課後個別に学習をする中で、どんな思いを感じたか。
◇Aさんの保護者とどうやって関係をつくっていったかを書く。
・家庭訪問でどんな話をしたか?聞いたか?
・ノートにどんなことを書いていったか?
◇教室の中での実践を書く。何を願って、どんなことに配慮して
・日常的なとりくみ
・部落問題学習、人権学習のとりくみ
・子どもの気持ちの変化が見えた出来事、行事
(4)まだ自分の中にある課題、今後とりくみたいこと
レポートを書く中で大切にしたいことは?
①差別の現実に目を向ける。
・差別とは何か?→学級の中で疎外されているという狭義なものだけでなく、その子にはどうしようもないことできつい思いをしている状況
(例)本人の特性、家族との関係、生活のきつさ
・どこが差別なのかを明らかにする=どこが気になるのか?
・実践したことの報告のみになってしまうことなく、子どもの言動の背景にあることに目を向ける。
②何を願ってとりくみ、これからどうしたいと願っているかを明らかにする。
・子どもの実態(差別の現実)→自分自身や学級の課題→教職員の願い→とりくみという流れを整理しておく。
・どんな素晴らしいとりくみも成果だけを伝えるのでなく、変わったこと、まだ変わらないこと、課題となることを報告者自身がとらえておく。
③教職員自身の差別性に目を向ける。
・教職員自身が子どもや保護者との関わりの中で気づかされたこと、変わったこと(あなたの変わり目は何か?と聞かれて答えること)を明らかにする。